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2011/01/03

『山の遭難』

著者:羽根田治


山で道に迷いそうになってヒヤッとしたことは一度ならずあると思う。それが大事に至らずにすんでいるのは、深みにはまり込む前に正しいルートに戻っているからだ。
ある時点で必ず「あれ、おかしいな。この道でいいのだろうか」と思う瞬間がある。それは本能が発する危険信号のようなものと言ってもいいかもしれない。
この時点でたどったルートを引き返せば正しいルートに戻ることができるが、この「引き返す」ということがなかなかできない。
「おかしいな」と感じた時点で引き返すが引き返さないかが、遭難するかしないかの分かれ道になる。引き返せない人が、道迷い遭難を起こすのだ。

山で道に迷って現在地が分からなくなってしまったときにはもう手遅れである。基本的に地図とコンパスは現在地を確認するためのものであり、現在地が分からず明確な目標物もないという状況ではほとんど役に立たない。

なるほど、その通りだと思う。

山での遭難の傾向、統計や実例を元に対策方法や心構えなどが克明に記されている。ここ近年、登山者は増加傾向にあるが、健康増進や気分転換といったプラス面だけではなく、山独特なリスクも考慮し、覚悟した上で山に入るべきだと説いている。


厳冬期の北アルプスだろうと、ハイキングで行く山だろうと、遭難事故は、いつ、誰に起きても不思議ではない。
「自分だけは大丈夫」「私は危険な山には行かない」そんなふうに考えているとしたら、あなたも”遭難予備軍”だ。

ちょっと滑ったや、道に迷ったが最悪の事態を招く恐れがある。
都会とは違う世界なのだ。すべては自己責任になるのだ。
そのようなことが自覚できているかどうかは重要な問題だと思う。

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